複数のサービスで同じパスワードを使ってしまうと、とある1つのサービスから情報漏えいしてしますとその他のサービスでも不正にログインされてしまうリスクが高いです。
とはいえ、複雑に設定したたくさんのパスワードを覚えて使いこなすのは至難の業。今回紹介するパスワード管理ソフトウエアを利用して、安全に複雑なパスワードを利用することができます。
どんなパスワードを設定するのがよいのでしょうか？Webサイトやアプリが示す要件さえ満たしていればよいのでしょうか？これまで多くの研究が行われており、いくつかの提唱されているベストプラクティスがあります。
筆者がおすすめするのは、いくつかの単語を組み合わせて長くし、「パスフレーズ」にするもの。たとえば「Password」というのは1つの単語で作られたいわゆる「パスワード」ですが、「Idon’tlikepassword」というのは複数の単語が組み合わされており文字数も長く、大文字小文字に加えて記号も含まれておりより予測が難しくなります。
また、今回紹介するソフトウエアの中には、自動的に複雑なパスワード生成して保存してくれる機能を提供しているものもありますので、それらも利用するのがよいです
リモートでのPCサポートツールを提供しているLogMeInが展開しているパスワード管理ソフトウエアが「LastPass」です。個人の利用で、パスワード管理のみが目的であれば無料で利用することができます。30日間は有料プランの機能も使うことができるので、もし気にいるようであれば加入してみるのもよいでしょう。
アメリカのシカゴに本社を置くグローバル企業。独自のアーキテクチャでパスワード管理を実現していると謳っています。無料で利用できるプランが無いのが残念ですが、第3社機関からの評価も高く、課金する価値はありそうです。30日間は無料で利用できるので、気に入らなかったら即時退会しましょう。
サイバーセキュリティ業界では有名なMcAfee社もパスワード管理ソフトウエアを提供しています。その名は「True Key」。パスワード15個までであれば無料で利用することができます。無制限での利用も年間で2,296円と比較的安価です。お手軽にパスワードを管理ししたい、かつ信頼できるサービスがいい場合にはちょうどよいサービスと言えますね。
自身でも打ち出している通り、世界で最も利用されているパスワード管理ソフトウエアが1passwordです。とにかく使い勝手がよいことに定評があり、ユーザ名とパスワードだけでなくクレジットカード情報やデビットカードなどの支払情報まで安全に管理することができます。年間約36ドル(約4,000円)とそこまで高額ではありませんので、みんなが使っているサービスがよい方はまず1passwordを使ってみてください。
パスワード管理の中では珍しくオープンソースのソフトウエア「KeePass」です。他のプロダクト化されたソフトウエアと違い、ソースコードを全て見ることができます。これにより透明性が保たれ、セキュアであることを証明するアプローチはユニークですね。しかもフリーで使うことができます。その数少ないコンセプトに賛同できる方はKeePass一択でよいでしょう。
Googleもパスワード管理ソフトウエアを提供する企業の一つです。Chromeブラウザに標準で装備されており、Webサイトへのログインがとても楽になります。Googleアカウントに紐付いてフリーで利用できるので、パスワード管理が必要なサービスがWebのみである場合にはGoogleのパスワードマネージャを利用でよいでしょう。
セキュリティ企業大手のトレンドマイクロは、パスワード管理ソフトウエア「パスワードマネージャー」を提供しています。パスワードの管理に加えて、ダークウェブをモニタリングし情報流出が合った場合には通知してくれます。無料体験のあとで月額プラント年額プランから選んで加入できます。
こちらもセキュリティ大手のノートン。「パスワードマネージャー」を提供しています。アンチウイルスプランである「ノートン360」を購入してくるとパスワード管理機能が付属しています。単体で利用することも可能ですので、まずは使ってみてください。
こちらはパスワード管理ソフトウエアとして定番の「StickyPassword」。プレミアムプランに登録することで、生体認証を利用してパスワード一覧を管理することできるようになります。アンチウイルスソフトとして有名な「AVG Antivirus」を開発したメンバーによって開発されており、信頼できる製品に仕上がっています。
「KeePass」のライバルとして挙げられるオープンソースのパスワード管理ソフトウエア「Bitwarden」。無料でも無制限にパスワード管理をすることができますが、年間10ドル(約1000円)の有料プランに加入することでより強力なセキュリティ機能を利用することができるようになります。オープンソースにこだわりたい方はトライしてみてください。
いかがでしたでしょうか。今回はパスワード管理ソフトウェアを提供している企業を10社紹介しました。今後も様々なサービスが提供され、利用するサービスが増えるにつれて管理が必要なパスワードは増えていきます。
生体認証技術が進み、ログインが楽になるサービスは増えることは予想されますが、バックアップとしても利用されるので、パスワードによる認証は残っていきます。ご自身のパスワードを適切に管理することで、攻撃にあったときの被害を減らすことができますので、是非管理ツールの導入を検討してみてください。パスワードを保管する際の暗号強度にそこまで大きな差はありませんので、使い勝手を優先して選んでよいです。
